七梨乃手記

……あなたは手記に食い込んだ男の指を一本一本引き剥がすと、頼りない灯りの下それを開いた。@N4yuta

最近プレイしているゲームをまとめてみる: スマホとマルチプレイ

やり散らす性格なもんで

先日nVidiaの次世代GPUモデルRTXシリーズが発表され、長らく続いてきたGTXシリーズに一つの区切りができた。

レイトレーシング(ひいては4K~の映像効果の追求)を取るか、それともGTX1080Tiを取るか。車のように自分のPCに最高のスペックを求めるタイプや、自分のように流行の対戦ゲーが動く程度のミドルスペックであれば基本的には良い*1というタイプ等、それぞれの価値観によってさまざまな選択肢が考慮される。

 

が、そんな自分も今年のホリデーシーズンにはさすがにもう今時のオープンワールドだのバトロワだのに対応しきれなくなった今のPCを処分し、GTXの天井狙い(できれば1080Ti)で買い替えようと検討している。

というわけで、それまでの夏~秋の間に今のスペックでも楽しめる積みゲー等を消化する必要があるわけだが、いろいろ手を出し過ぎてわけがわからないので、まとめてみたいと思う。

 

厄介な嗜好

 マルチプレイに限らずシングルにも幅広く手を出しているんだが、興味のわいたものをピックするというより、あらかじめ持っている欲求の枠の中に近い作品を詰め込んでいる。こんな感じに…

  1. シューティングレンジ
    いわゆる「BOT撃ち」の代用になるようなシングルシューター。
    CoDMW2のキャンペーンでファヴェーラステージを一生回していたこともある。
    とにかくaimゴリラにならないとゲームが進まないようなもの、aimでねじ伏せるのが楽しいものを必ず一つ、常に更新しつつキープしたい。
  2. 良質な物語体験(インタラクティブ性とのシナジーが意識された)
    ナラティブとは一昔前はざっくり「ゲーム性」と呼ばれていたものの一部で、ゲーム体験がプレイヤー個人の経験として感じられること=ゲームとプレイヤーとの(対等な)同期と言っても良いと思うが、ゲームの持つインタラクティブな特性を活用しながらも、ストーリーや環境設定自体が良質で、ナラティブがそれを助けるようなものは、たとえそれ自体が小粒な作品だとしても、間違いなく今後のトレンドを作るものになる。それは映画や小説等他のジャンルとの競争も活性化させる。
  3. 対戦またはCoopマルチプレイFPS/TPS)
    ゲームジャンルの嗜好で言うとシューター・RPG・ストラテジー・ボード・格闘辺りになるのだが、基本的にアクション系のマルチプレイをやるならプレイヤースキル、特に立ち回りがものをいうものでないと飽きる。運要素が絡むならボードの方が楽しいので。(PUBGとかそこらへんが合わない)
  4. 剣戟と銃は必ず1つずつキープする
    個人的に重要なポイント。撃ってばかりいると斬りたくなってくる。逆もまた然り。実に厄介な性質だと思う。だいたいソウルキャリバーとCSが悪いと思う。

 

今やっているものにしても、結構明確にそれぞれに当てはまるものしかやっていない気がする。順次挙げていこう。

スマホ

アークザラッドR (SRPG)

arcthelad.com

 今週後半からサービスインしたSRPG

PS1のローンチタイトルだったアークザラッド、その完結編である2のエピローグから10年後という設定で、ひとまず正史の作品になっているみたいだ。

昔ながらのPCゲーマーなのであまり外出してゲームする習性がなく、かつスマホゲーは忌避してきたのでこれもまったく期待していなかったが、プレイしてみた結果Warframe程度には遊べることがわかったので早速課金している。

 

www.inside-games.jp

『アーク2』の大崩壊で全世界に散ったこれまでの登場人物がシナリオの基点になっていて、追加された新キャラたちも突拍子も脈絡もない形ではなく、新しい展開を生みつつも、序盤は基本的にその後の世界を語るための黒子に近い立ち位置にある。当時のオリジナルメンバーが開発を行っていることもあり、とにかく『アーク2』当時の状態をなるべくそのまま再現すること、旧作ファンが違和感なく入り込めることを意識したつくりになっている点が素晴らしいと思う。

 

スマホゲーとして簡略化・最適化を施した部分も個人的にはしっくりきている。Diabloライクなタンク・アタッカー・バファー等のロール制に変更したことで、没個性や性能の偏りが薄まっているし、よりパズル要素、戦略要素が強まっている。

ガチャもあり、パーティに組み込めるキャラは旧作から今作の敵までなんでもありだが、そのオールスターバトル感も悪くない。

 

だが一番感心したのは、旧作の所謂farmingポイントだった各種フリーバトルエリア、そして地下50階のアララトスの遺跡を、旧作の育成システムを引用しながら日常のプレイルーチンに非常にうまく落とし込んでいる点。

キャラクターの成長はレベルアップ、レアリティアップ、スピリットボードの開発(スフィアボードみたいなもん)、武器防具の熟練度と多数の軸によって構成されるが、経験値をアイテム化し、武器防具の材料収集等と共に各曜日ごとに開放されるダンジョンに分けており、スタミナ制がプレイヤーにとって不条理なストレスにならないよう折り合いをつけながら、毎日の育成計画に頭を使わせるように日々タスクが発生するようになっている。

アララトスの遺跡は育成したキャラの実力を測るのにふさわしい舞台になっていて、一階ずつ攻略するのではなく、5階分をピックして走り切る構成になっている。各階でのパフォーマンスを測定して、それによって深層階を選択できるようになっていき、無事生還できれば宝物全取りというギャンブル感が楽しい。

 

世界設定をなるべくそのまま保存しながら、旧作にあったチャレンジ要素をさらに洗練させて実装していて、スマホゲーとしての制限(スタミナやらダンジョン参加回数やら)も全体的に寛容な感触。

課金のリターンが低めのような気がするが*2スマホゲーだとこんなもんなのかね。

 とはいえ、自分史上ほぼ初のまともにやり込めそうなスマホゲーである。

シナリオもなかなか期待できそうだし、結構当たるんじゃないだろうか? 

もうちょいフレンドとのシナジーがあれば勧めやすいんだが(現状フレンド枠に置いたキャラを貸し出せるぐらい?)。

 

【PC】

Rainbow Six: Siege (Multi/FPS)

www.twitch.tv

 

www.youtube.com

レインボーシックスシリーズ自体は通してプレイしていただけにずっと気になりつつも敬遠していたR6Sだが、実際にやってみるとそこまで敷居の高さは感じない。

むしろ、CS:GOと同じ緊迫感と集中を保ちつつ、CS:GOではどうしてもaim争いになってしまう屋内戦・近接戦を、攻撃・防衛双方に様々な手札を加えることでOverwatchや格ゲーのような「立ち回りと相性の駆け引き」を楽しめるようにしているといった印象で、リアル系FPSの戦略性を突き詰めるという意味ではCS:GOよりも内容が濃く(一方でaimをぶん回す自由度も担保されている)、対戦欲求を満たすには最適なゲームだと思う。

スキンパックが対戦を続けると必ずドロップするようになっている、デイリー・ウィークリーチャレンジでゲーム内クレジットが稼げる等、プレイし続けることに対するリワードが充実しているのもモチベーションの維持に貢献している(金の取り方、報酬の与え方についてはさすがUBIは上手い)

難解だと言われるのはCS:GO並みにすぐ死ぬシビアな設定なうえに、FPSとしてマップ(と抜きポイント)を覚えないといけない点と、MOBA並みにバラエティ豊かな各オペレーターの特性を押さえないといけない点が両方求められるからなのだろうが、言ってみればどちらもそのジャンルをやるからには当たり前に負担するものであるし、ノーリスクで偵察ができるドローンが標準装備であること他、安全にプレイするためのセオリーは用意されている。

カジュアルマッチのプレイヤーの練度もOWやCS:GOのそれと大して変わらないし、根を詰めてランクマで上を目指すのでもない限り、R6Sの特性のすべてを押さえないといけないということもない。飛び出し、待ち伏せ、決め撃ち等シューターで通じるスキルを意識していれば、頭を使う要素が多い分カジュアルでは適当プレイを狩りやすいので、楽して楽しもうと思ったら結構良い選択だと思うんだが、どうだろうか。

 

aimに対する意識を常にMAXに振っておく必要があるCS:GOと違って続けてプレイしても疲れにくいのもありがたいところ。

 

Counter-Strike: Global Offensive (Multi/FPS)

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UI変更に伴って新しいHorizon Caseが登場した。先日見た感じだと大体箱だけで180円ぐらいだったので、MMを回している。(AKスキンのマイアミ感も好きだし)

 もはや一生やり続けるシューターな気がしているので特に何もないが、昨今のシューターと比べてやはり良いなと思うのは、killがすべてを解決するCS:GOのスピード感・テンポ感の良さだ。

GOになってからライフル以外で賭けに勝った時のリターンが増えて、よりaim力に対する報酬が得られるようになって非常に良い。

R6Sと比べてみると、戦略要素はグレネードにしかないので、FBの細かい使い方(撃ち合いの中で使う、正面のエントリーを奇襲に変える)に慣れることも重要なゲームだと思う。

 あと、最近色々他のモードをやってみたところ、カジュアルをだらだらやるよりはDM以外にも軍拡競争モードなんかが楽しめるっぽい。疲れるけど。

 

Sniper Elite 4 (Coop/TPS)

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このシリーズ、割とレベルデザインとかストーリーの淡泊さとか"ヤバい"と思うのだが、割と継続して出ているよな、ということで、最近貴重な2人coopゲーということもあり、叩き売りされていたところを見計らって購入。

この4は実際かなり出来がよくなっており、オープンフィールドの中の狙撃と破壊工作はかなり難易度が高い。敵にもタンクやスナイパーがあり、地形効果も考えながら侵入パターンを考えないと、絶え間ない敵の追加と確実に包囲網を形成する賢いAIとトラックシステムで死ねる。

地道な仕込みと細かいタスクの消化がものをいう、メタルギアのようなエスピオナージアクションとしては、かなり満足度が高い。

AIを狙撃して何が楽しいのかという話に関しては、「オープンワールドの戦略的解決」「きちんと機能している防御拠点を、過度な刺激を避けつつどう突き崩すか」というマクロな課題がのしかかってくることで、その時その時の狙撃の正確性が求められるようになっているため、緊迫感と充実感がある。

Coopゲーはこういう難易度がちょっと無理目なぐらい高いものの方が解きがいがあっていい。

 

 forHonor (Multi/剣戟格闘)

 

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グループ剣戟格闘forHonorは、この秋にエキスパンション"Marching Fire"がリリースされ、中国武侠勢とBreachという新しいモードが追加される。

複数人で格闘ゲーム…は結局バランスが悪いような気がするが、数の暴力で押せば割と対戦でも好き勝手できるというところもあり、敷居を低くしてくれている。

一方で、1v1の時の格闘ゲームとしての仕上がりの高さは無視できない。Duelの方がこのゲームの良さが出ているとは昔から言われているが、本当にそうだと思う。

それに、剣と魔法の世界観自体は世に溢れているくせに、剣戟をアクションとして突き詰めた作品は恐ろしく少ない。なんでもかんでもエクスカリバーみたいな雑な扱いには辟易する。その点こいつはPが実際にロングソードを嗜んでいるので、剣術だけを純粋に楽しむことができる。そういう意味でもなんだかんだ生き残ってほしいゲームである。中華勢には全く興味がわかないが。 

*1:対戦ゲームでは大抵の場合グラフィック機能は設定でガンガン切り落とすのが常識だ。視界に入る情報量は少ないに越したことは無いし、高設定で表示されるオブジェクトが障害物になることも少なくない。

*2:ローンチキャンペーンでも2500円で10連。ガチャでキャラをダブらせることがスピリットボード進捗の条件になっているので繰り返し引くにはちょっと高すぎる。